BRIDAL EPISODE レキシアブライダルエピソード

 Episode12.

あの日の二人を忘れない。

2011.08.17 | 大阪心斎橋店


それは御堂筋の街路樹に爽やかな風がそよぐ春の日のこと、20代前半とお見受けするカップルのお客様がご来店されました。お二人は店内を一巡されてから、紳士用モデルが並ぶショーケースへと足を運ばれ、真剣な眼差しで時計をご覧になっておられました。

じっくりと吟味されているご様子でしたので、私は“何かお役に立てれば”という気持ちで声をおかけいたしました。お話を伺ったところ、今日ご来店になったのは、結納返しの品として、彼がいつでも見に着けていられる時計を贈るため、とのことでした。「結納返しの品だけに早く贈りたいのですが、どの時計にするか、なかなか決められなくて・・・」と、少し困ったご様子の彼女。彼は長期の海外出張から最近戻られたばかり。この秋に結婚式を控えているにも関わらず、お互いに忙しく、また、彼の時計に対するこだわりもあり、これだ、と納得できる品と出会えなかったそうです。

そんな彼女のお話しを伺っているとき、ショーケースをご覧になっていた彼の視線が、ふと、ひとつの時計に注がれました。「あの、これにはどんな機能が付いているんですか?」。それは旅行や出張などで海外に行かれた際も、現地と日本の時刻がひと目でわかるGMT機能の付いたモデルでした。私の説明をお聞きになるなり彼は「この時計は僕たちにぴったりなんじゃない。この時計にしよう!」と彼女に話しかけたのです。

実はお仕事柄、今まで海外出張が多かった彼。そんな彼に、この春、日本でしばらく勤務することが決まったとのこと。「これまで二人で過ごす時間を作ることができなくて、彼女にはいつも寂しい思いをさせてきたんです。でも、彼女は会うたびに、いつも笑顔で僕を包んでくれた・・・。この時計の機能は、言葉で表すことのできない今までの僕の気持ちを、きっと、いつでも思い出させてくれる・・・」。彼は、海を越えて二人の絆を育んだ日々を忘れないように、最近まで赴任されていた海外勤務地の時間を常に表示しておこうと考えられたようです。そんな彼の言葉に瞳を潤ませながら、「この時計にしましょう・・・」と彼女。

彼の腕に輝く、これまでの時間、刻まれていく、これからの時間。一本のロレックスがお二人の愛と未来を表示し、時を奏でていくことに、心から感動いたしました。春の気配が街に満ちる頃、私は今年もお二人のことを思い出します。人生の素晴らしい節目に立ち会えた幸せに感謝しながら。 。

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